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流動資産とは、貸借対照表の資産のうち、現金や預金、営業債権(受取手形や売掛金など)
有価証券などの短期間に現金化もしくは費用化できる資産のことをいいます。流動資産は
現金化するのが資産の中では早いので、流動資産が多い会社ほど資金繰りは安定しやすく
なります。
どう考えても現金や預金が多い方が資金繰りは楽ですよね。売掛金であれば通常1~2か
月ほどで回収できますし、受取手形であれば得意先によって金融機関が割り引いて現金化
する(割引手形といいます)ことも可能です。しかし流動資産の中でも現金化しやすいも
のから現金化に時間のかかるものまであるので、一定の分類があります。
また、資産には流動資産と固定資産がありますが、流動資産と固定資産の区別は、短期間
に現金化できるかどうかという点にあります。短期間かどうかというのは、1年基準(ワ
ン・イヤー・ルール)、または正常営業循環基準という判断基準が適用されています。
流動資産の中には、性質によって次のような3つの分類があります。
・当座資産(現金、預金、受取手形、売掛金、有価証券など)
→ 特に現金化しやすい資産です。
・棚卸資産(商品、製品、、半製品、仕掛品、原材料、消耗品など)
→ いわゆる在庫です。売れば現金化できるような資産です。
・その他流動資産(前渡金、前払費用、立替金、短期貸付金、未収入金、仮払金など)
→ 当座資産でも棚卸資産でもない流動資産です。
1年基準とは、貸借対照表で資産や負債を流動資産(流動負債)か固定資産(固定負債)
のいずれかに区分するかを判断するための基準です。流動資産では、決算日の翌日から起
算して1年以内に入金されるか、もしくは費用化されるかどうかという判断基準です。
正常営業循環基準とは、貸借対照表上での資産・負債が流動資産もしくは流動負債に区分
されるかを判断する基準の一つです。この循環過程に含まれる資産が流動資産であり、そ
れ以外の資産を固定資産とする判断基準です。一般的に、資本と資産は次のように循環し
ます。
資本(現金) → 棚卸資産 → 売上債権 → 収益(現金)
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