生計を一にする

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家族の財布が一つ

 
「生計を一にする」という表現は、税務署の手引なんかを見ているとよく見ます。「一」
の読み方は、「いつ」と読みます。収入のある本人と一緒に住んでいる、本人と一緒に住
んでなくても仕送りや生活費の面倒を本人が見ている、本人の家族というだけで生計を一
にしている…など色々なケースが考えられてしまいます。

具体的にはいったいどういうことなのでしょうか。「生計を一にする」を簡単に言ってし
まうと、本人と同居していようが別居していようが、「本人とその家族(親族)が一つの
財布で生活している」かどうかということになります。

家族の別居の理由には、各家庭のさまざまな事情があるでしょう。本人の仕事の都合で家
族と離れて暮らさなければならない、子供たちが地方へ進学することになってしまった、
病気の家族の治療に必要な専門の医療機関が自宅から通えないようなところにしかない、
など。

しかし、本人と離れて暮らす家族に対して生活費や学費、療養費などの仕送りを本人がし
ていて、休暇には家族一緒に過ごすなどしていれば、それらの家族の人は「生計を一にす
る」親族とみなされるのです。

扶養親族

親族の中で「生計を一にする」を満たし、一定の要件(合計所得金額38万円以下や年齢
など)も満たす親族は、扶養親族といいます。ここでの「親族」とは、6親等内の血族と
3親等内の姻族をいいます。扶養親族がいると、本人の合計所得金額から差し引ける所得
控除
が増えます。自分の扶養親族を把握して、確定申告のときに所得控除をしっかり受け
られるようにしましょう。

事例 扶養親族の種類 控除額
70歳の両親に仕送りをしている 老人扶養親族 48万円
70歳の両親と同居している 同居老人扶養親族 58万円
16歳の子供がいる 控除対象扶養親族 38万円
20歳の子供がいる 特定扶養親族 63万円

内縁関係の人

では、いわゆる内縁関係の人は「配偶者」として「生計を一にする」親族に含まれるので
しょうか。内縁関係の方の生活費を収入のある本人が出していて、またその本人と一緒に
住んでいるなんてことがあったりします。本人が生活費を負担していて本人と同居までし
ていれば、内縁関係の人でも「生計を一にする」と言えそうです。

しかしながら、内縁関係の人は、「生計を一にする」の親族には含まれません。「生計を
一にする」に含まれる配偶者は、婚姻届を提出している配偶者のことですので、注意して
ください。

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